辣油

塙拓己 


出演バンド

Yes! しゅりキュア5 Go!Go!

GALAPAGOs

歌詠みの筍

cm

I be...

MISOLA

秋桜


卒業後の進路

東京で満員電車に揺られます。耐えきれないかも。 


好きな言葉

「日々新又日新」


辣油をひとことであらわすと・・・

運営アレンジャーニキ(ギロッポン)


好きなアカペラバンド

プロアカ、アマチュア問わず色々好きです。アマチュアはYouTubeのプレイリストにまとめてあります。気になる方がいれば共有します。ここでは、特に好きなバンドをアマチュアから2バンド、プロアカから1バンド紹介します。

【アマチュア編】

・GREED

del mundoの13期(たぶん……)の大先輩バンドです。ハーモニーが暖かくて、自然と包み込まれるようなそんな演奏をされていました。1度生で聴きたかったと心から思うと共に、バラードの中でもめちゃくちゃ上位で好きです。

YouTubeで色々な動画が上がっていますので、良かったら聞いてみてください。

https://youtu.be/xfBafRpuEXc?feature=shared

・V.I.P.

早稲田大学 Street Corner Symphonyのバンドで、2010年JAMでBOJに輝いているバンドです。リズムのキレが半端ないです。

雲九のラストライブでゲストとして出演されていた時に生で聴いたのですが、あまりにも凄ぎてちょっと現役時代を想像して震えたバンドでした。YouTubeにこちらもあるので、良かったら聞いてみてください。

https://youtu.be/7O-y4bZi_uY?feature=shared

【プロアカ編】

・Club for Five

フィンランドのプロアカペラグループです。めちゃくちゃかっこいいんですが、特に「Sassy」という曲がありえなさすぎるので聞いてみてください。Bassが人間じゃないです。まじで全てがカッコイイです。こんな声に産まれたかったなランキングBy辣油調べでは上位に入ります。ちなみにこの曲をカバーしてるアマチュアの日本人グループ動画があるのですが、そっちも化け物なので見つけたら聞いてみてください。

https://youtu.be/QTSpOIXgL0Q?feature=shared" 東京で満員電車に揺られます。耐えきれないかも。

【アマチュア編】

・GREED

del mundoの13期(たぶん……)の大先輩バンドです。ハーモニーが暖かくて、自然と包み込まれるようなそんな演奏をされていました。1度生で聴きたかったと心から思うと共に、バラードの中でもめちゃくちゃ上位で好きです。

YouTubeで色々な動画が上がっていますので、良かったら聞いてみてください。

https://youtu.be/xfBafRpuEXc?feature=shared

・V.I.P.

早稲田大学 Street Corner Symphonyのバンドで、2010年JAMでBOJに輝いているバンドです。リズムのキレが半端ないです。

雲九のラストライブでゲストとして出演されていた時に生で聴いたのですが、あまりにも凄ぎてちょっと現役時代を想像して震えたバンドでした。YouTubeにこちらもあるので、良かったら聞いてみてください。

https://youtu.be/7O-y4bZi_uY?feature=shared

【プロアカ編】

・Club for Five

フィンランドのプロアカペラグループです。めちゃくちゃかっこいいんですが、特に「Sassy」という曲がありえなさすぎるので聞いてみてください。Bassが人間じゃないです。まじで全てがカッコイイです。こんな声に産まれたかったなランキングBy辣油調べでは上位に入ります。ちなみにこの曲をカバーしてるアマチュアの日本人グループ動画があるのですが、そっちも化け物なので見つけたら聞いてみてください。

https://youtu.be/QTSpOIXgL0Q?feature=shared 


delでの思い出

〇初めて出られた演奏会

 私が2年生の頃、コロナが明けて初めての定期演奏会が開催されました。それまではdelの演奏会というものに出られるとはとても思っていませんでしたし、そもそもあんまり上手くもなかったな~と思います。実際、delの23期でベースといえば!では名前も出ませんでしたし、ほかのバンドと比べてもそんなにうまいとは言えない状況だったのかなと思っていました。しかし、この定期演奏会にcmというバンドで応募してみて、実際に二次選考会に出て演奏をした際に、当時の3,4年生の先輩方からいいね!と言ってもらうことが出来ました。さらに23期同期枠とはいえLIVEにも出演でき、とてもうれしかったことを今でも覚えています。本番当時はまだマスクをしたままの演奏でしたし、見に来てくださるお客さんも今と比べたら少なかったのですが、死ぬほど緊張しつつもとても楽しい演奏ができたことを覚えています。今の私を作り上げてくれたバンドがcmというバンドだったなと強く思います。

〇正規バンドでの思い出

 ありがたいことに、私はいくつもの正規バンドを組ませてもらっていました。今回出るプリキュア以外のバンドに加え、お米が食べたいです。というバンド、そしてそのバンドがちょっと変わった朝はパン。というバンドです。正規バンドでは、本当に楽しい経験をたくさんしましたし、様々な場所に遠征に行かせてもらいました。さて、ここではお米が食べたいです。というバンドの話と、MISOLAの話、秋桜の話にちょっとだけ触れたいなと思います。他のバンドにもそれぞれ思い入れはありますが、長くなりすぎるので......

 まずはお米が食べたいです。このお米が食べたいです。というバンドは、自分が唯一先輩から誘ってもらって組んだ正規バンドになります。そもそも最初は、ベースやらない?みたいな軽いノリで朝日さんに誘われたのですが、ふたを開けてみたらやっぱりパーカスやってと言われ、驚愕したことを覚えています。このバンドは私が真面目にパーカスの練習をするきっかけにもなったなと思ういいバンドでした。初めての顔合わせを焼肉屋でやったときに、バングラさんが店員への注文で「ナムルが食べたいです!」と元気よく言ったこと、米津の曲をやろうというバンドだったことからこのバンド名が付きました。私が2年生の頃に冬のハモサツにでてみないかという話が出て、そこからエントリーをし、見事出演させてもらう機会を得ることが出来ました。翌年も参加し、本当にただのハモサツバンドとして生きていたなという実感があります。このイベント、バンドがあったからこそ、遠征の楽しさ、そして学年の違う人と組む楽しさというものを学べました。もしこれを読むお米メンバーがいたら、ぜひあの頃の話をしながらもう一度お酒を飲みたいなと思います。本当に楽しいバンドでした。

 次にMISOLAの話。もともと、cmというバンドを組んでいましたが、アップテンポもやってみたいという思い、そして定期演奏会に出たいという思いから組むことを決意しました。最初にドリーマーとギロッポンを誘い、そこから他のメンバーも誘ってバンドを組みました。最初は、とにかく大きい声でハモることを目指し、楽しくやっていました。初めてのステージだった50fesでは、超特急で仕上げたお蔵入り曲を夜中の赤レンガ倉庫で練習したのはいい思い出です。今ではありがたいことに皆さんに好きと言ってもらえるようなバンドに成長することができました。MISOLAでは、様々なことにチャレンジしたなと思います。初めてアカスピに応募したバンドで、たくさんの遠征やライブに参加させてもらい、いろいろな人と仲良くなるきっかけにもなりました。特に記憶に残っているのはレンタカーで行った金沢です。その時に自分のスマホが壊れて、何もできなくなったためにフィルムカメラでひたすら写真を撮ったことはいい思い出です。ほかにもたくさんの遠征、イベントがあったからこそ仲も深まったと思います。とにかく感謝の念に堪えません。とても楽しいバンドでした。

 最後に秋桜の話。秋桜が出来た経緯は結構知られていると思いますが、実は本当に最初の発起人は私なのです。1年生の学祭のあたりで、オクトとパパイヤが入部しました。彼らの初ライブは年度末ライブでのプロアカ企画(当時の夏ライブはコロナの関係で縮小気味かつ多くの人が出られたわけではなく、大きな企画をやるのは年度末が初めて)だったのですが、そこで出るのが1バンド、かつ同期と交流できてないのはなんか違うなという思いで、何か一緒にやろうよと誘ったのが始まりでした。ばくとおいでやすは、当時忙しくなさそう(ごめん)という思いから誘いました。当時は、せっかく初めてのことをやるのであれば、ある程度みんな初めてのパートをやってみようということで、私は初のパーカスを、おいでやすは初のコーラスをやりました。正直楽譜も演奏も今では聞けたものではないのですが、とても楽しくやれたことを覚えています。その後、ばくが続けたいと言ってくれて、なら6声の同期にしようということで、なぜか私がTopに行き、パーカスのギロを誘って今の秋桜になりました。演奏会などにもはじめのうちはエントリーしていましたが結果は振るわず、じゃあどうするかとメンバーで何度も協議を重ねた結果、楽しくやりたい時に活動をするという今の形に落ち着きました。自分としては一番長く続けたバンドですし、特に大きなイベントに参加することなどもありませんでしたが、23期の同期バンドといえば、というところまで続けることが出来たことはとてもうれしく思います。やりたいメンバーと、ガチすぎず緩すぎずの気持ちで最後まで続けることが出来たこと、そして、様々な場所で大切な役割を任せてもらえたことは、delでの最高の思い出です。

〇合宿のジェンガの話

 正直書くか迷いましたが、4年の合宿でのジェンガは世界一面白かったのでちょっとだけ書きます。正直後輩としゃべりたかっただけであの場に入り込んでしまって申し訳ないとは思いつつ、あそこまで白熱した試合ができたことは本当に想像の埒外でした。参加させてくれた後輩たち、そして観戦してくれた皆さんには感謝です。めちゃ長時間やってあの緊張感と達成感を得られたのは、本当に記憶に強く残りました。気になる方は写真をぜひご覧ください。

 書きたいことが多すぎて正直まだまだありますが、長すぎるのでこのあたりにしようかなと思います。定期演奏会やWLのPをやった話、長団の話、学祭の話、本当に書きたいことはたくさんありますが、気になったら聞いてください。喜び勇んで話をしたいと思います。  delには本当にお世話になりました。自分のコミュニティはdelしかなかったので、本当にたくさんの人と関わらせてもらうことが出来て、そして仲良くさせてもらうことが出来て、うれしかったです。またどこかでお会いできることを心から楽しみにしています。


後輩へメッセージ

まずは、私と関わってくれた後輩の皆さん、本当にありがとうございました。ここでは、いくつかのトピックに分けて色々なことを書いてみたいと思います。何かの参考に少しでもなったりしたらいいなと思ったり思わなかったり。以下、トピックです。

①自分のバックグラウンドとアカペラの話

②アレンジの話

③正規バンドの話

④何かを運営するということ

⑤続けるということ

⑥アカペラを楽しむということ

長いので、好きなところだけ読んでください。個人的な考えが多く含まれていますので、その点を踏まえて読んでください。あと深夜に書いているので支離滅裂になっているかもしれません。ご容赦ください。

①自分のバックグラウンドとアカペラの話

 まずはどうでもいいのですが自分の話から。自分自身、もともと歌を歌うことがあまり好きではありませんでした。小学生低学年の頃、家族でカラオケに行くと決まって姉に『うるさい』『下手』と言われたことが影響し、そこからカラオケに行くことが苦痛になっていました。それ以降は車の中で流れる音楽くらいしか、そもそも音楽というものに触れる機会があまりありませんでした。

 自分が音楽に明確にハマったのは、高校の頃からでした。上述の通り、あまり歌うことは好きでなかったのですが、中学時代にケガをした関係で高校では文化部に入ろうと思い見学をしていた際、アカペラ部の顧問の先生に熱心に勧誘を受け、何となく「そこまで言って誘ってもらえるなら」という気持ちで入部したのがきっかけでした。当時の私は音域が狭くmid2Cも苦しいし、あまり音程も取れず、結構苦労しました。ただ、仲間と先輩方にはとても恵まれ、毎日のように一緒に練習してくれたり、ふざけ合ったりしながら部活をやったことで、次第に歌うことが楽しいと思えるようになってきました。極めつけはやはり顧問の先生で、毎日のように練習には付き合ってくれるし、いい声だから!と褒めてくれるし、もう部活に行くのが毎日楽しくて仕方がありませんでした。楽しくなってからは、部活には週6で行っていました。今思うと熱中していたなと思いますが、アカペラと合唱をどちらもやる部活だったので、大会だのイベントだのが目白押しだったのも要因なのかなと思います。この部活がなかったら歌うことに興味を持つこともなく大学生活も過ごしていたなと思うと、少し感慨深いです。 ちなみに余談ですが、辣油というあだ名は高校時代から来ています。部活の顧問とは関係ありませんが、世界史の先生が担当した生徒全員にあだ名をつけるという狂人で、その際につけられた辣油というあだ名がなぜか定着してしまい今に至ります。なので、高校の友人も結構自分のことを辣油と呼んでくる人が多いです。

 こんなどうでもいいエピソードを書いたのは、これこそアカペラに必要なことなのではないかと思っているからです。アカペラって、音楽の形態のひとつですよね。自分としては高校時代から馴染みがあったので不思議には思いませんでしたが、一人が一つのパートを声だけで担当するというのはとてつもなく不思議な音楽です。それこそ、メインでボーカルをする人以外は基本AhとかUhとか意味の分からないスキャットしか発することができないし、楽器のようにピッチは安定しないし、どんなに些細なミスでもグループの演奏にとてつもなく大きな影響を与えてしまいます。だからこそ、最初はミスを恐れて委縮し、次第に楽しさを感じにくくなることもあるのではないでしょうか。アカペラを始めたばかりの頃は特にこれが顕著に表れると思いますし、ある程度慣れてきたころにもこの現象は発生すると思っています。実際、私自身もミスが怖くて委縮していた時期はありましたし、その時期はあまり楽しいとは言えませんでした。

 そんな時こそ大切なのは、褒め合うことではないでしょうか。私自身、仲間に褒めてもらえたから、認めてもらえたからこそ今まで音楽を続けることができていますし、アカペラも続けることができています。音楽、特にアカペラについて言及しますが、は一人では成立しません。それこそ、仲間がいて初めて成立しますし、聞いてくれる人がいて初めて自分たちの演奏を認めてもらう、褒めてもらう土壌は出来上がります。ハーモニーを生み出すにはどうしても一緒に歌ってくれる仲間が必要です。アカペラにおいては、どのパートが欠けても何かが物足りなくなりますし、だれか一人でも楽しくないということが分かる、緊張がありありと伝わる演奏をしていると、聞いている側も不安になります。すると、そのグループの魅力は途端に半減してしまいます。だからこそ、普段から演奏を褒め合い、認め合うことで、よりのびのびと演奏ができるようになり、アカペラの楽しさを感じられるのではないでしょうか。

 改めて、私がこれまでやってくることができたのは周りの褒めてくれた仲間、後輩がいたからです。自分自身がほかの人を褒めていくことが出来ていたかというとあまり自信をもってイエスとは言えない気もしますが、それでもこの考え方は大事にしたいなと思うものです。アカペラは、仲間とやるものです。うまさを追求することも一つの楽しみではあると思いますが、そこにお互いを褒め合う文化が醸成されていない限り、真にいい演奏はできないのではないでしょうか。お互いを褒め合う、認め合う。そんな些細なことを、後輩の皆さんには大事にしてほしいなと思います。

②アレンジの話

 皆さん、普段楽譜を見るとき、何を考えているでしょうか。私が楽譜をみて最初に考えることは、作譜者は何を思ってこの曲を書いたのか、ということです。

 さて、ここからアレンジの話をしてみたいと思います。アレンジのテクニックだの書き方だの何だのはこんなところに書いても仕方がないので、アレンジをすることの話についてちょっとだけ触れてみたいなと思います。アレンジについて知りたい方は、ぜひ個人的に連絡をいただくか、20期の大先輩であるペーターさんが書かれた「アカペラアレンジ総まとめ(https://prickly-moustache-f45.notion.site/27cc0b28240b4d21989fcf1ea011eba0)」を読んでみてください。

 私自身delの中ではアレンジャーとして名を馳せて(自称)いますが、皆さんはアレンジについてどれだけ深く考えているでしょうか。また、アレンジをしてくれる人に対して、どんなことを思っているでしょうか。

 まず、アレンジとは何でしょうか。私は、「楽曲の魅力を活かしつつ、アカペラの形に落とし込む作業」だと思っています。そもそも、私たちが普段演奏している曲には、原曲が存在しています。この原曲は、アーティストの方々が並々ならぬ思いをもって作成されているもので、一つひとつの音、フレーズ、リズムパターンには意味があるでしょう。その深い意味がありながら、楽曲をアカペラという形態に落とし込んでいくためには、アレンジャーはその意味を崩さざるを得ないですし、崩したからといってその曲を冒涜するような楽譜を作ることは許されません。だからこそ、楽曲から意図を何とかして組みとり、それを自分たちのやりたいことと祖語のないように解釈し、外向けに発信できる形に整えるという作業が必要です。

 そのために、私自身がアレンジするうえで大切にしていることが3つあります。1つ目は原曲らしさを少しでも残すということ、次に何かを聞かれたときにはすべての音に対して理由をつけられるようにするということ、そして最後に、原曲を大いに聞きこんでリスペクトするということです。昨今では、原曲を異なる雰囲気に変えて仕上げるアカペラなども存在しています。それはそれで、アカペラという形態の可能性を広げるものですし、リスペクトをもってするという点があれば否定する余地はありません。しかし、私の中での明確な基準としては、「はじめてその楽曲を聞く人に対しても、聞いたときに原曲が想起されるようにしたい」という思いがあります。

 原曲らしさは曲のエネルギーを伝えやすくしますし、解釈した内容はそれがバンドに合っていればより良い演奏をすることにつながります。これからアレンジをする後輩がいれば、少しでもこうしたことについて考えてくれると嬉しいなと思います。

 そして、普段アレンジをしない方々については、こういったことを踏まえたうえで「原曲をしっかりと聞きこむこと」「アレンジをしてくれた人の意図をくみ取ること」「書いてもらった感謝の気持ちを持ったうえで、楽譜は自分たちのものだからこそ楽譜に意見すること」を考えてくれたらいいなと思います。まず私がバンドの楽譜を書いて思っていたことは、原曲をきちんと聞いている人が少ないのではないかということです。アレンジをする上で、私自身はその楽曲を50回から100回ほど聞きこみます。些細な音の動き、歌手の歌いまわし、息遣いなどを聞き取っていくのです。しかし、実際に楽譜を渡して歌っていても、細部まで意識して聴いていると感じる人はほとんどいませんし、ただ曲を知っているだけの状態で歌い続けるということもあるのではないかと思っています。それでは原曲に失礼ですし、アレンジに対する向き合い方としてもあまりよくないのかなと思っています。もちろん、押し付ける気持ちは一切ありませんが、少しでも気持ちをくみ取ってくれる人、そして、アレンジャーに感謝の気持ちを持つ人が増えたらいいなと思います。最後に、楽譜はバンドメンバー全員で歌うもの、作り上げるものであるという意識をもっていろいろな意見を出してもらいたいなと思います。そうすることで、より良いバンドに成長することが出来るのではないでしょうか。

③正規バンドの話

 私は、正規バンドをたくさん組んでいました。そんな中で思ったことや、こうしたらいいのではないかというような思いをここでは書き記していきたいと思います。

 まず、メンバーの話についてです。ここで皆さんに伝えたいことは、メンバーを大切にしようということです。①の話ともつながりますが、正規バンドは特にメンバー間のコミュニケーションが大切だと思っています。長く続ける気持ちがあるからこそ、お互いがリスペクトしあえる関係でなければいけませんし、貶し合う、ひたすら文句を言い合うような関係になってしまっては、どんなにうまい演奏でも魅力的な演奏にはならないと思っています。もちろん人間ですから、メンバーに対する不満はある程度たまることがあると思いますし、実際私も多々ありました。それでも、改善しなければいけないと思うことについてはしっかりと伝え合うことが出来ましたし、お互いに尊敬しあいながら最後まで活動が出来たと思っています。そのため、どんなバンドを作りたいにせよ、尊敬の気持ち、そしてしっかりと思いを伝えることを忘れずに正規バンドを組んでほしいなと思います。

 次に、楽曲の話についてです。これも②で触れている話につながる部分がありますが、メンバー全員がカバーする楽曲に対してリスペクトを持ち、自分たちならどういう表現をしたいのかということを突き詰めて考えるようにしてほしいなと思います。正規バンドは長く続けることがある程度分っている以上、一つひとつの楽曲をしっかりと聞き込み、自分たちなりの解釈をメンバーそれぞれが持ち、バンドとしての解釈を作り上げて歌っていってほしいと思います。

 3つ目に、バンドの活動方針についてです。正規バンドといっても、様々な形があると思っています。大会で勝ちに行きたいバンド、ただこの人たちと楽しく歌い続けたいというバンド、ゆるくやりつつdelの演奏会には出たいなというバンドなど、形は様々です。ただ、どんなバンドを組むにしても、メンバー内での意思、方針の統一はしてほしいと思います。全員である程度方向性を決めたのであれば、どんなにつらいこと、嫌なことがあってもその方向を向くための努力ができますし、嫌になった場合は、話し合いで解決を図ることができます。アカペラの楽しみ方は人それぞれで、意見が一致しないこともあります。だからこそ、それでギクシャクして楽しかったバンドがなくなってしまうということも起こり得るのです。これを少しでもなくすために、皆さんには方針というもの、アカペラへの自分自身の向き合い方というものについて考えてみてほしいと思います。

 4つ目に、自分の熱量とバンドへの向き合い方についてです。正規バンドをたくさん組む方は分かると思いますが、特定のバンドが楽しい時期というものが存在してしまうことがあります。もちろん、活動ペースなど様々な事情はあるでしょう。頻繁に活動するバンドに対して熱が入ることは私にも経験がありますし、ある程度は仕方ない部分もあるかもしれません。しかし、均等にバンドが活動しているにもかかわらず、一つのバンドには集中して他のバンドを蔑ろにするということはあってはならないことだと思います。それはバンドを組んでいるメンバーにも失礼だし、そうなるのであればたくさんのバンドを組むことはやめるべきです。自分自身が誘われたにしろ誘ったにしろ、やると決めたのであれば等しい熱量ですべてのバンドに取り組んでほしいと思います。

 最後に、長々と書いてきましたが、正規バンドで長く続けるということは難しいことでもありますが、楽しいことがたくさんあります。それぞれのバンドで得られるものも異なってくるので、アカペラを目いっぱい楽しみたい方はぜひ真剣に向き合うバンドをいくつか作ってみてはいかがでしょうか。

④何かを運営するということ

 ありがたいことに、私はdel内部でのイベントほぼすべての運営に携わらせてもらうことが出来ました。長団、定演P、学祭P、WLPのいずれの運営もとても大変でしたが楽しい経験になりました。また、外部では七大合宿をコロナ以降で復活させたり、主催ライブをやってみたり、伊達アカの実行委員をやってみたりと、本当にたくさんの運営をさせてもらうことが出来ました。こんな貴重な経験は、今後得られないのではないかと思います。

 さて、そんな運営をするという立場になって思うことは、皆さんが漠然とイベントに参加しているのではないかということです。特に上級生になればなるほどこれは顕著に表れてくるものだと思います。実際、学年が低いうちは出番がない場合でも朝早くからLIVEの設営や全体会などに参加していたにもかかわらず、次第に参加しなくなっていくのは目に見てわかりました。実際自分も行かないことがありハッとしましたが、イベントは後輩が回すもの、という思いが上級生になるにつれて強くなり、当事者意識が薄れていきます。そんなことに気づかされたのが、WLPをやった4年目だったのはお恥ずかしい限りです。

 イベントの運営には上級生の協力が欠かせません。なぜなら、後輩に経験を伝えることで、よりスムーズな運営ができるからです。上級生は、下級生に比べてLIVEのノウハウもたくさん持っていますし、設営なども深く理解していることでしょう。にもかかわらず、それを伝えないということはもったいないことであり、後輩の育成という観点を見てもよくないことだと思います。運営をするということは、何もPに入ることではありません。そのイベントに当事者として参加し、運営の手伝いをし、スムーズにイベントを進めていくこともまた含まれるのです。

 上級生になるにつれ、めんどうくさい、忙しいなど様々な理由で行かなくなっていってしまいます。しかし、ある程度前から分かっている予定に対して手伝いもせずただ出演するだけになってしまうことはあっていいことなのでしょうか。今後のイベントに参加していく皆さんが、少しでも「運営」としての意識ももって行動することを切に願います。

⑤続けるということ

 皆さんがアカペラを続けるモチベーションは何でしょうか。私は、「仲のいい友達と歌う」「褒めてもらう」「自分がハモリを楽しむ」というようなことが挙げられます。

 仲のいい友達と歌うこと、これほど楽しいことはあまりないと思います。しかも、一つの作品を作り上げることが出来るのです。歌を歌うということは、心を通わせることと似たようなものだと思います。正規バンドにせよ、企画バンドにせよ、どんなメンバーとでも互いをリスペクトしながら歌うことがあれば、続けるということはそんなに難しくないのかなとも思います。

 最近強く思うことは、コメントペーパーを記入する人が減ったということです。私が1,2年生の頃は先輩のバンドに対しても何かしらコメントをするということは当たり前な雰囲気がありましたし、夏ライブや年度末ライブのコメントもとてもたくさんありました。しかし、最近はそもそも提出数が少なかったり、記名して褒めるコメントを書いてくれる人が少なかったりと、delの仲間に対する意識が薄弱だと感じることが多いです。LIVEをみて、演奏を聴いたら、何かしらの気持ちは生じるはずです。一言のうまかったです!のコメントがあるだけでも、貰う側としてはうれしいです。自分自身が貰ったらどう思うのか置き換えて、ぜひコメントをしてみてください。書くことは1分もあればできます。それが今後の演奏の糧になり、アカペラを楽しいと思う、続ける理由になることを忘れないでください。

 続けるモチベーションはもちろん人それぞれです。アカペラを4年間最後まで続けて、楽しかったと思えるように、今できることを少しずつやってみてください。

⑥アカペラを楽しむということ

 冗長かつ拙い文章でしたが、ここまで読んでいただいた皆さん、ありがとうございました。  結局皆さんに伝えたいことは、アカペラは何をしても楽しいということです。私自身、うまくないけどアレンジで貢献したい!という思いでアレンジを趣味といえるほど書きましたし、バンドにあまり誘われないことを悩みつつも、自分から誘ってたくさんの経験をすることが出来ました。今くすぶっているなと感じている方は、アカペラの中で何か自分のやりたいことをひとつ見つけてやってみてください。この部活では、歌わずとも写真を撮ったり動画を編集したりと、様々なことでアカペラに関わって楽しむことが出来ます。ぜひ、最後までやりたいことをやりぬいてください。

 皆さんがどこかで感じたであろうアカペラが楽しいという瞬間を忘れず、これからの残りのdelでの生活を最高のものにできることを願っています。